新潟県技術委員会委員の再任を求める
脱原発!抗議の声と行動を
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まるで学術会
議の新潟版
1月15日午後、地質学を専門とする立石雅昭新潟大学名誉教授はSNSに次の投稿を行った。
――新潟県の原発の安全管理に関する技術委員会、この三月末で任期が切れます。県の原子力安全対策課から、再任しない旨の連絡が入りました。理由は、県として、委員会委員は70歳までというルールがあるから、と言うものです。前回は73歳、その前は71歳で再任されてきましたが、それは、事故の検証が継続していたから、と言うものです。今、東電が再稼働をもくろむ柏崎刈羽原子力発電所の安全性に関わる議論が,福島原発事故の検証も踏まえて進められている中、検証の内容や、安全性に関わる問題点を指摘してきた現委員を,私を含めて,年齢を理由に再任しないという県の方針は到底認められません――
「まるで本当に学術会議の新潟版、酷いですね!シェアします!広めます」など、この投稿には多くのコメントや激励が寄せられた。
19日、「委員の一部を再任せず」と報道各社が横並びで報じはじめた。翌20日、花角英世県知事の定例記者会見があり、14人の委員中、福島事故の検証のために補充した委員と年齢制限により4人を再任せず、他に辞意等により3人が交代、計10人に縮小される方針であることが明らかとなった。
21日、立石さんは記者会見を開催、声明「技術委員会委員の再任を求める要望」を発表し、自身と鈴木元衛さんの再任を求めた。立石さんは「東電・柏崎刈羽原発差止め市民の会」の仲間とともに、街頭でも再任を訴えている。
菅の強権政
策を許すな
立石さんは原発問題ばかりではなく、ここ数年は辺野古活断層調査団の代表として、大浦湾の軟弱地盤問題にも取り組んできた。沖縄の県民紙などでは立石さんの柏崎刈羽原発に対するたたかいはほとんど報じられないように、新潟の県民紙などで大浦湾の軟弱地盤を告発する立石さんについては報じられていないだろう。
18年6月、自民党と東京電力など早期の再稼働を望む勢力にとって、やっと使い勝手の良い知事を得た。花角現知事は旧運輸省官僚で、二階自民党幹事長は99年の小渕第2次改造内閣で運輸大臣として初入閣した際の大臣秘書官、知事選に「今でも個人的に連絡を取り合う仲」と報じられていた。
菅首相の補佐官に、和泉洋人という旧建設省官僚がいる。安倍の首相補佐官で唯一、菅の補佐官として残った。安倍内閣時代、辺野古移設は菅案件だった。大浦湾の軟弱地盤問題が浮上すると、和泉を張り付かせ、地盤対策に国交省も動員。米軍那覇軍港の浦添市沿岸部への移設計画でも、菅は「港湾担当」として和泉に対応を指示している。
原子力規制委員会による再開を除き、国による福島事故の検証は無くなっていた。新潟県による検証が継続した唯一の検証であった。福島事故から10年の実相である。
10年目のこの4月、柏崎刈羽7号機の原子炉起動に必要な検査が終わる。経産省の審議会では、カーボンニュートラルの電源構成比の取りまとめを行っている。経産省が「参考」として審議会に示す将来の見通しは「廃炉が決定されたものを除き、36基(建設中の3基を含む)が60年運転すると仮定しても、自然体としては、40年代以降、大幅に減少する見通し」として、90年ごろまで継続させるというもの。これに新型炉を加えろと主張する審議会委員が多数だ。この新エネルギー基本計画の取りまとめは夏までに終わりパブリックコメント後、国会報告が行われる。国会での審議を経ず、議員の頭越しにエネルギー政策は進められる。地元自治体はこれを国策として受け止め、判断への住民参加は排除する。
抗議、再任を求め
る声を新潟県に!
立石さん、鈴木さんの任期は3月末、2カ月間の闘いの期間がある。立石さん自身もSNSで「県、原子力安全対策課への抗議、再任を求める声を、メール・はがき、電話・FAXで寄せてください」と呼びかけている。
3月21日開催の「原発のない福島を!県民大集会」をはじめ、世界中で多様な形態の行動があるだろう。こうした行動で、新潟県への抗議、再任を求める行動を確認しよう。エネルギー基本計画の改定作業を監視し、原発ゼロを実現させよう。
(斉藤浩二/2月1日)
声明
「技術委員会委員の再任を求める要望」
2021年1月21日
新潟県知事 花角英世様
新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会委員
立石雅昭(新潟大学名誉教授)
先般、新潟県原子力安全対策課から、次年度、私と鈴木元衛氏を表記技術委員会の委員に再任しない旨の通告がありました。その根拠として、委員の任命/再任にあたって、平成10年に制定、昨年改訂した「新潟県附属機関等設置及び運営基準要綱ならびに同要綱制定及び運用について(通知)」を適用するというものです。
私は、東京電力柏崎刈羽原発が2007年の中越沖地震によって被災したことを受け、その翌年から技術委員会委員を委嘱され、専門的知見を生かすと言う立場からその任に当たってきました。また、元原子力開発研究機構の鈴木元衛氏はシュラウドひび割れ問題が起きた後の2003年、すなわち、技術委員会の設置時から委員を務めてこられました。
私たちは2011年の福島原発事故後は、福島第1原発の現地視察を含め、事故の要因を検証する課題に真摯に対応してきました。現在、技術委員会は柏崎刈羽原子力発電所の安全性の確認にその検証結果をいかに活かすか、さらに、柏崎刈羽原子力発電所の安全性に関わる問題としてどのような課題があるかを各委員から提出し,議論を進めているさなかです。また、検証総括委員会の報告が出るまでは、技術委員会の検証の役割は継続しているものと考えます。一方で、東京電力や経済産業省資源エネ庁が柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を急いでいます。
そのさなかに技術委員会委員を交代させるということは、これまで技術委員会で積み上げてきた検証内容や審議の経過、現に進行中の議論の継続性をないがしろにするものと考えます。鈴木氏も同意見です。
県民・国民の命と暮らしを守る上できわめて重要な課題であるからこそ、技術委員会で積み上げてきた議論を活かすために、ここに、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会委員への私と鈴木元衛氏の再任を求めます。
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